vol.25 - No.22 (2024年2月15日)

一年で一番寒い2月になりました。一番寒い時をマイナス思考で寒さがいやだとばかり思っていると、気持ちは暗くなっていやな気持ちで過ごすことになります。しかし、これからは少しずつでも暖かくなっていくと思えば、気持ちは楽になるでしょう。野山や庭の草花たちは、昨年末のころとは変わって、春が来ることを確信しているかのように活動を始めています。このような草花の姿を見ることも、春の訪れに期待が持てて気持ちをよい方向に導いてくれます。庭をていねいに見渡すと、サクラソウは花を咲かせ、スイセンの芽はだいぶ大きくなっています。ヒヤシンスやクロッカス、フクジュソウも芽を出し、花を咲かせる準備を着々と進めています。野草に目を向けると、オオイヌノフグリ、ホトケノザ、カラスノエンドウ、ノボロギク、ハコベ等々、さまざまな芽が大きくなり、周りのものより少しでも早く育って花を咲かせようとしています。寒さはまだまだ厳しくはありますが、多くの命が、命を未来につないでいこうとがんばっています。今自分は一番つらい思いをして生きていると思っている人。たいした苦労もせず、寒いのはいやだなくらいの思いの中で生きている人。生きる環境や境遇はさまざまで不公平な世の中です。何とかならないものかと思うばかりで何もできませんが、踏まれても葉をむしられても懸命に生きる野草の姿を見ながら、地球上のすべての人々が、人を取り巻く多くの命とともに穏やかに過ごせますように…と願いながら毎日を過ごしています。

さて今回は、室内で飼育しているコオロギですが、一番寒い2月に幼虫が孵化し育ち始めているヨーロッパイエコオロギの紹介です。3回に分けて詳しく紹介します。まず第1回目は、卵が孵化し幼虫が地上に出て歩き回るようになるまでのようすです。