vol.22 - No.11 (2020年9月1日)

前にも書きましたが、緑のカーテンとしてノアサガオ(琉球または沖縄宿根アサガオ)を育てています。名前が示す通り沖縄地方の野山に咲くアサガオです。もともと南の暑い地方で育つ植物なので、関東地方ではあまり見かけませんでした。しかし、近年温暖化が進んで動植物の生育北限が移動したことにより、関東地方でもノアサガオが冬を越して育つようになりました。一度植えると毎年春に根から育ち始め、簡単に増えるようになりました。暑さや強い日差しに強いため、夏の、しかも日中でもきれいに花を咲かせます。そのため、栽培する人も増え(自分もその一人ですが)、最近はあちこちで見かけるようになりました。我が家でも育て始めて3年目となり、庭のあちこちからつるがのび出し、取り除くのが大変なほどです。7月下旬、このノアサガオの近くでヨツモンカメノコハムシを見つけました。調べてみるとこのハムシも沖縄地方出身でした。姿が面白く変わった性質を持つ昆虫だったので、アサガオの葉を食べさせて成長のようすを撮影することにしました。ところが、数匹の幼虫に数枚のアサガオの葉を与え、のんきに撮影を続けていたある日のことです。ふと見た緑のカーテンの下の方の葉が穴だらけであることに気がつきました。よく見ると、穴だらけの葉は1枚や2枚ではありません。あっちにもこっちにもといった具合に、いたる所にあります。昨年育てた時とは全く違う状況です。最初に見つけた時には、撮影のためにもう数匹いたらいいのにと思った成虫が、今は庭のアサガオのいたる所にいるのです。関東地方にも餌があるぞと言わんばかりです。南の島からたまたまやってきたヨツモンカメノコハムシ。変わった姿で面白いなどとは言ってはいられない状況となっていました。

さて今回は、夏の暑い時期でも次々に花を咲かせる、シキザキベゴニア(品種名:センパーフローレンス)が育つようすを紹介します。