vol.21 - No.04 (2019年5月15日)

植物の成長はゆっくり変化するため、その姿を目でとらえることがなかなかできません。そこで今、インターバル撮影という方法で撮影をしています。撮影したデータは、10時間を1秒や2秒に縮めて再生できる動画にすることができます。この撮影にはいろいろと注意しなければならないことがあります。一番重要なのは、撮影する植物やカメラが動かないように固定することです。雨が当たったり風でゆれたりするのも好ましくないので、温室の中や天窓のある室内で撮影をしています。どちらも広くはないので、撮影中の植物や三脚にぶつからないようにとかなり気を使います。これらのことは始めから分かっていたので覚悟はできていましたが、撮影を始めてからもう一つ、そうだったのかと気づいたことがありました。それは、温室や室内に入り込む虫たちにも注意を払う必要があるということです。昨年秋に撮影したときにはさほど気にしなくてもすんだのですが、春になると、昆虫たちの数が増えます。生まれたてのカマキリの子、ハエやアブ、小さなガなどたくさんの昆虫たちが、温室の中を歩いたり飛びまわったりしています。そうした昆虫たちが映り込んでしまうのです。今さらですが、改めて生き物が活発に活動を始める「春」を感じさせられています。少し目障りではありますが、喜ばしいことと思うようにして撮影をしています。

さて今回は、5月にたくさんの子供が生まれるバッタの中から、クルマバッタモドキが育つようすを2回に分けて紹介します。