ナズナ
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ナズナ

四季の教材 - No.01 (1996年4月1日)

冬を越すときに、背を低くして地面にぴったり葉をつけた形で過ごす草も多いものです。このような形をロゼットといい、その代表としてよく紹介されるのがタンポポです。他にもメマツヨイグサやノゲシ、アザミなどもロゼット状になっているのを見かけます。これは、冬の冷たい風が少しでも当たらないように、また、弱い冬の陽射しながら少しでも多くの光を受けようとするためです。

ナズナもロゼットになります。自転車の車輪のように何枚もの葉を、きれいな円形に開いて、陽射しが強くなるのをじっと待っています。陽射しと日照時間の変化を一番速く感じとるのが、ナズナのような気がします。それは、他のロゼット仲間より一足早く、立春を過ぎるとすぐに葉の中央から茎をのばし始めるからです。2〜3cm伸びた茎の先には、もう小さな白い花を咲かせています。