温度:セルシウス度/degree Celsius/SI組立 温度:セルシウス度/degree Celsius/SI組立

定義:

ケルビン(K)で表した熱力学温度の値から 273.15 を減じたもの

$t\text{〔°C〕} = T\text{〔}$K$\text{〕} - 273.15$


由来:

1気圧下における水の沸点を 100度,凝固点を 0 度 として,その間を100等分したもの

セルシウスのつくった温度
身のまわりの温度の測定に用いられるセルシウス度は,スウェーデンの天文学者アンデルス・セルシウス(1701年〜1744年)によって,1742年に考案されました。
セルシウスは,気温の測定に便利なように水の沸点を 0 度,凝固点を 100 度とし,氷点下の気温を表すのにマイナスをつけなくとも済むように提案しましたが,彼の死後1744年には,それを逆(つまり,水の凝固点を 0 度,沸点を 100 度)にするように改められました。

英語では,セルシウス度を centigrade(百分度)と呼ぶこともありますが,℃ の C は,セルシウス(Celsius)に由来するため大文字で表します。
なお,気温を表現するときなどに「摂氏(せっし) 20 度」などということがありますが,この摂氏というのは,セルシウスの中国語表記「摂爾修斯」に由来するセルシウス度の呼び方です。
0 ℃ ってどのくらい?
氷水の温度が 0 ℃ です。
氷水
氷水

 

中学校1年の理科の教科書にこんなグラフがありました。

水の状態変化と温度
水の状態変化と温度

このグラフからもわかるように,氷と水が混ざっているときの温度が 0 ℃ です。

 

ですが,今の時期(2018年7月)にコップに注いだ水に氷を浮かべてもなかなか 0 ℃ まで下がりません。
0 ℃ の氷水をつくるときには,次のようにするといいでしょう。

氷水の作り方
氷水の作り方
液体窒素(と液体酸素)の温度
冷たいものとして有名な液体窒素。バラの花やバナナを凍らせる実験で目にした人もいるでしょう。
窒素の沸点が -196 ℃ なので,液体窒素は必ずそれ以下の温度になります。
液体窒素をデュワーびん(ガラスとガラスの間が真空になっている容器)に移すようすを見てみましょう。

最初は,室温になっている容器によって液体窒素が温められ,激しく沸騰します。そして,しばらくすると安定します。この状態の液体窒素は -196 ℃ (以下)の冷却材として利用されます。

液体窒素は,液化させた空気の分留(物質の沸点の違いを利用して混合物から物質を分離する操作)によって得られます。この操作で,液体酸素(沸点 -183 ℃)も得られます。

右は液体酸素です。きれいな青色をしていますね。
沸騰する液体酸素
沸騰する液体酸素

上は液体酸素です。きれいな青色をしていますね。

火のついた線香を近づけてみました。

激しく燃えました。

液体酸素は磁石に引きつけられる性質をもつ物質です。最後に,液体酸素に磁石を近づけたときのようすをお楽しみください。

単位の換算
空欄に数値入力することで、単位を換算することができます。
°C $=$ °F $=$  K