小学校算数 よくある質問
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Q.
教科書の表紙の秘密とは何ですか。
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A.
各学年、その学年で学習する内容が隠されています。
裏表紙の2次元コードを読み取っていただければ、どこに隠されているか見ることができます。
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Q.
教科書では、4を「し」、7を「しち」としていて、「よん」、「なな」をかっこ書きにしているのはなぜですか。
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A.
数の唱え方には、漢語系列と和語系列があります。4や7を「し」「しち」と唱えるのは漢語系列で、「よん」「なな」と唱えるのは和語系列です。「いち」「に」などが漢語系列であることから、本教科書では漢語系列を基本にしています。
ところが、漢語系列の「し」や「しち」は音が似ていて聞き違いをおこしやすいので、和語系列の「よん」「なな」のほうがよいということもあります。また、大きな数になると表現のしやすさということから、漢語系列と和語系列の両方を取り混ぜて用いるのが一般的です。
算数の学習の入門期では、まず漢語系列の唱え方を学習し、徐々に和語系列の唱え方もご指導いただければと思います。
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Q.
教科書ではブロックを縦に並べているページと横に並べているページがありますが、どのような意図があるのでしょうか。
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A.
1年生で最初に加減を学ぶときは、「合わせる」「増える」「減る」「数の違い」の意味を理解するところから始まります。これらについて、児童は、ブロックを並べて動かす「操作」を通して理解していきます。この操作をやりやすくするために、計算単元では横向きにブロックを並べています。
一方、10以上の数を学習する時間では、位を意識させることが重要です。縦にブロックを並べると、位を捉えやすくなるため、数の単元では縦向きにブロックを並べています。
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Q.
減々法より、減加法を先にかつメインで扱っているのはなぜですか。
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A.
13-9を例にすると、減加法は、次の手順となります。
①被減数の13を10と3に分解する。②10から減数の9をひく。③②の結果1と①の3をたす。
この方法は、被減数の10から減数をひいて、その結果の数と被減数の一の位の数をたせばよく、計算の手順を固定しやすいので効果的です。また、12単元にあるくり上がりのある加法で、「まず10をつくる」学習をしてきたので、これに対しての減加法「まず10からひく」方法が、加法の逆で考えればよいという意味からも理解しやすいと考えます。さらに、この後に学習するひき算の筆算で減加法の考えを用いることにも関係しています。
一方、減々法は、次の手順となります。
①被減数の一の位の数をみて、減数の9を3と6に分解する。②被減数の13から3をひいて10とする。③10から6をひいて4とする。
この方法は、ひき算をするのに、次々にひくという操作を行うので計算方法がとらえやすいといえます。しかし、減数を被減数の一の位にあわせて分解しなくてはいけないので煩わしいという問題点があります。
よって上記の理由により、本教科書では減加法をメインに扱っています。
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Q.
お昼の12時40分は午後12時40分と表してもいいのですか。
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A.
正午は午前12時または午後0時となりますが、正午を1秒でも過ぎると12時制では午前と午後が切り替わります。よって、お昼の12時40分は午後0時40分と表すのが正しいといえます。しかし、デジタル表記では慣例的に12:40PMのように表し、それを午後12時40分と言うこともあるようです。
日常生活上あまり支障はないようですが、2年p.98~99上段の午前、午後を示した図を用いて、午後0時40分と正しく表すことをご指導いただければと思います。その上で、前述の午後12時40分や12:40PMのような表し方は、正午から40分過ぎた時刻であり、慣例的な表し方であることをとらえさせるようにしていただければと思います。
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Q.
例えば商が0.857のようになって、これを上から2けたの概数にするという問題だった場合、どの位を四捨五入するのですか。一の位の0は、上から1けためと考えるのですか。
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A.
この場合、0は有効数字ではありません。したがって、小数第一位の8から1けためと数えます(日本数学教育学会編著「算数教育指導用語辞典」p.116 平成30年発行)。本教科書では、このような混乱を避けるため、この種の問題は扱っていません。
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